Overview
架空の都市「幕張市」初のパブリックアート。文化を生み出す構造がテーマ。「幕張市」の市章でもあり、仮想空間にのみ存在する9つの「幕張市の月」が、N体シミュレーションによって不規則に運動しつづけ、その月の光が建築物を照らす。これは架空の「幕張市」と現実世界の幕張の接続点し、あらたに生まれる都市に生命性を吹き込む儀式でもある。自然化された光を作り出すために世界最大光量のムービングライト16台で独自の照明システムを構築し、150mの建築物と仮想空間を使用した作品。約1.5ヶ月半の展示終了後も9つの月は、「幕張市」の情報空間上に存在し続ける。太陽は生命の源だが、月は文化の源。
Artist
青木 竜太
コンセプトデザイナー/社会彫刻家
ヴォロシティ株式会社 代表取締役社長、株式会社オルタナティヴ・マシン 共同創業者、株式会社 無茶苦茶 共同創業者、一般社団法人ALIFE Lab. 代表理事、一般社団法人METACITY COUNCIL 代表理事。
「TEDxKids@Chiyoda」や「Art Hack Day」、そしてアート集団「The TEA-ROOM」の共同設立者兼ディレクターも兼ねる。
新たな概念を生み出す目にみえない構造の設計に関心を持ち、主にアートやサイエンス分野でプロジェクトや展覧会のプロデュース、アート作品の制作を行う。
Project
多層都市「幕張市」
ありうる都市を探求するリサーチチームMETACITYの新たなアートプロジェクト。伝説的SF小説『ニューロマンサー』にも登場する千葉市に存在する幕張新都心一体を市外の人たちは、なぜか幕張市という行政区が存在していると勘違いしている。そこを逆手にとり「幕張市」をボトムアップに勝手に作ってみたらどんなことになるのか?そんな問いのもと、都市を作り出す行為を通して、世界で提案されている新たな投票システムの検証やオンライン上の祝祭性を高める方法の探索など都市OSに必要な基本機能のアップデートや代替方法を探求していく。特に次世代を育む社会インフラとしての「文化」を生み出す機能や構造に着目し、研究者やアーティストなどと一緒に2020年12月20日より活動を開始。
METACITY
思考実験とプロトタイピングを通して「ありうる都市」を探求するリサーチチーム『METACITY』。
2019年のキックオフカンファレンスを起点に、SFC田中浩也研究室と30m大の3Dプリンタで生態系を出力するプロジェクト『Bio Sculpture』、雑誌WIREDとありうる文化を思索し実装するスペキュレイティブゾーン『WIRED特区』、空飛ぶ車を開発する技術者集団CARTIVATORと人間の視点と身体性にこだわらないミクロからマクロスケールまでの様々なモビリティをプロトタイプするR&Dチーム『The Mobilities』、茶の湯のアート集団The TEA-ROOMと茶の湯の概念を都市にインストールするアートプロジェクト『Random Seed Garden』など、様々なプロジェクトを始動。そして今回新たに多層都市「幕張市」プロジェクトを立ち上げる。来年2021年の夏には、自然中心の新たなテクノロジーのあり方を模索・提示する展覧会『生態系へのジャックイン』展を開催予定
Artist
Art collective The TEA-ROOM
茶の湯のありうる姿を探求するアート集団。
茶の湯を庭、建築、絵、書、香、華、音、器、食、衣、礼で構成される日本の総合芸術として捉え、そのコンセプトをテクノロジーやストリートカルチャーなどを通じて現代的に翻訳。新たな空間の設計や体験をプロデュースすることやアート作品の制作を行う。
2015年に発足、コンセプトデザイナー・社会彫刻家の青木竜太がディレクターを担う。