Overview
文化庁主催『メディア芸術×文化資源 分散型ミュージアムの作品として中部国際空港に展示。
茶人たちは水墨画などに描かれているような幽玄の世界に憧れ,その世界観を茶室と茶会で表現してきました。茶室は庭園含め世俗の塵を払いながら徐々に幽玄の世界へ誘うように設計されています。その最初の空間で,露地口(庭園の入り口)から世俗と幽玄の世界を仕切る中門に至るまでの露地を外露地と呼びます。
「The TEA-ROOM」は,世俗の象徴を「お金」ととらえ,キャッシュレス化が進む現代において「お金」を代替する存在ともいえるQR コードを生成する独自のプログラムを開発し,外露地を表現しました。近くで見ていては見ることのできない,全体を俯瞰した時にはじめて立ち現れる構造や表層の奥にある広大で深遠な精神世界を見てほしいというメッセージが込められています。
本作品は,名古屋市協力のもと,名古屋城旧本丸御殿障壁画『竹林豹虎図』『槙楓椿図』『麝香猫図』(すべて国指定重要文化財)をモチーフに制作されました。
Producer / Director
青木 竜太
コンセプトデザイナー/社会彫刻家
ヴォロシティ株式会社 代表取締役社長、株式会社オルタナティヴ・マシン 共同創業者、株式会社 無茶苦茶 共同創業者、一般社団法人ALIFE Lab. 代表理事、一般社団法人METACITY COUNCIL 代表理事。
「TEDxKids@Chiyoda」や「Art Hack Day」、そしてアート集団「The TEA-ROOM」の共同設立者兼ディレクターも兼ねる。
新たな概念を生み出す目にみえない構造の設計に関心を持ち、主にアートやサイエンス分野でプロジェクトや展覧会のプロデュース、アート作品の制作を行う。
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Artist
Art collective The TEA-ROOM
茶の湯のありうる姿を探求するアート集団。
茶の湯を庭、建築、絵、書、香、華、音、器、食、衣、礼で構成される日本の総合芸術として捉え、そのコンセプトをテクノロジーやストリートカルチャーなどを通じて現代的に翻訳。新たな空間の設計や体験をプロデュースすることやアート作品の制作を行う。
2015年に発足、コンセプトデザイナー・社会彫刻家の青木竜太がディレクターを担う。