Overview
日本最大級のデザイン&アートフェスティバル DESIGNART TOKYOでの展示作品。《SOTOROJI #2》は、茶の湯における外露地が幽玄の世界へと誘う空間であるように、「QRコードを見るとカメラでスキャンする」という現代社会のアフォーダンスを利用して、日常から非日常へと誘う空間装置であるSOTOROJIシリーズの一つになる。本作は、芸能の神の依代とされる老松をモチーフとし、13万個以上のQRコードで、100平方メートルを超える面積で表現し、物理的空間とデジタル空間、日常と非日常、そして現実と幽玄が交わる境界となる。鑑賞者は、QRコードをスキャンすると100以上の表現者たちの空間へ誘われ、自らの枠を超えることができるかを試される。
(※)外露地
茶人たちは水墨画などに描かれた幽玄の世界に憧れ、その世界観を茶室と茶会で表現してきた。茶室は庭園を含めて徐々に幽玄の世界へ誘うように設計されている。その最初の空間である露地口(庭園の入り口)から中門に至るまでの露地を外露地と呼び、茶会に参加する客はこの外露地で世俗の塵を払い、幽玄の世界へと没入し、高次元の遊びに興じるのである。


Credit
Artist: The TEA-ROOM (Ryuta Aoki + Souryou Matsumura)
System Design & Dev: Ryuta Aoki (VOLOCITEE)
Server-side Dev: Ryuta Aoki (VOLOCITEE)
Special Thanks: Shigenori Kimiwada, Jun Takeda, Ryo Sekido, Akio Aoki
Related Link
Artist
Art collective The TEA-ROOM
茶の湯のありうる姿を探求するアート集団。
茶の湯を庭、建築、絵、書、香、華、音、器、食、衣、礼で構成される日本の総合芸術として捉え、そのコンセプトをテクノロジーやストリートカルチャーなどを通じて現代的に翻訳。新たな空間の設計や体験をプロデュースすることやアート作品の制作を行う。
2015年に発足、コンセプトデザイナー・社会彫刻家の青木竜太がディレクターを担う。